五年越しの、君にキス。
「何か欲しいものでもあった?」
伊祥に少し顔を寄せて首を傾げると、彼が何か企むように口角を引き上げた。
何か変だな、と思った瞬間、伊祥が私の腕を引っ張ってベッドへと引き込んでしまう。
広いキングベッドで、伊祥が被った布団の上から重なるようにのりかかってしまった私を、彼がぎゅーっと抱きしめてきた。
「このままずーっとそばにいてくれたら、夜中にスマホを気にする必要なんてないんじゃない?」
言葉とともに吐かれた伊祥の熱い息に、耳が火照る。
「でも、片付け……」
「そんなの、ちょっとほったらかしたって平気だよ。それより、また熱が上がりかけてるのかさっきから寒いんだよね」
「え?」
心配になって顔をあげたら、伊祥がやや力なく微笑んだ。
「梨良、お風呂上がったところでしょ?まだ体あったかいだろうし、一緒に寝てよ」
伊祥が熱っぽい目で私を見上げながら、私を誘い入れるように掛け布団をめくる。
「いや、でも……」