ライオン王子に飼われたネコさん。

祖父がドイツ人でクォーターであるLeo(レオ)は身長188cm、体重78kgという日本人らしからぬ高身長と体格の良さを持ち、たてがみのようなブロンドと獰猛さと冷酷さを滲ませるアンバーの目をもっていることと、圧倒的強者のオーラを放っていることがライオン王子と呼ばれる所以だ。

同じ日本人としては十分白い肌なのだが、海外モデルと比べれば黄色っぽく見えるところもライオンの肌色に似ていると言われたりもする。

怠惰な性格で仕事に穴が空いたり、遅刻というのはよくあることで、私生活は常に美女を取っ替え引っ替えしてハーレムを作り、周りに世話を焼かせているとか何とか。

そんなところもライオンっぽいということらしい。

ただし、前者の仕事関係についてはデビュー当時のほんの数ヶ月の話で有能で鬼のようなマネージャーがついてからは一切の遅刻欠勤を許さず、徹底管理されていることからそれはデマであるのだが。

彼の気怠げな態度がそう思わせてしまうのだろう。
勝手に尾鰭がついた噂がネット上にばら撒かれてしまっている。

後者の美女を取っ替え引っ替えと周りに世話を焼かれているというのは合っているがハーレムを作っているというのはデマだ。

彼はどんな美女も一度きり。
二度目はない。
ハーレムなんてつくりっこないのだ。

所詮、ゴシップなんてそんなもの。
本気にするのが間違っている。

けれど、今回の記事で真白が気になった文章が二つあった。

『今回の美女がレオの部屋を訪ねるのはこれで三度目』

二度でもなく三度訪れているということ。
その証拠に比較用の三枚分の写真が次のページに載せられていた。

マンションに入る直前の写真はそのどれもが服装が違う。そして、マンションから出る時の写真は全てその前日に着ていた服だった。
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