ライオン王子に飼われたネコさん。

「それで、欲しいものはないの?」

(財布、服、下着、靴、コート。)

紅羽はにこりと微笑んでお菓子を食べた。

(分かってたよ!)

真白と怜音の経緯がどうなるのか見届けるのを面白がっている。さながら、恋愛ドラマでも観るように。

そんな甘いことにはならないし、面白いネタも提供してあげられないのに彼女は明日から真白の代わりに仕事に行ってしまうくらい、マシロと怜音を一緒にいさせたいらしい。

(……そういえば、どうやって紅羽さんに連絡を取ればいいんです?)

もし万が一バレそうになった時や、緊急でどうしても紅羽の力を借りなければならない時、たった二時間しか人間になれない真白はどうやって対処すればいいのか知っておかなければならない。

「そうね。じゃあスマホを渡しておこうかしら。真白ちゃんのは仕事で使うから新しいのをあげるわ」

クルッと指を回すとポンっと出てきたスマホ。
何気に最新機種。

「私の連絡先だけ入れてあるから好きに使って」

きっと痛くも痒くもないのだろうが、ちょっとしな仕返しに遠慮なく思う存分使ってやろうと思った。
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