ライオン王子に飼われたネコさん。
取引さえ終わればすぐに手放す存在なので懐かれるのは困ると思っていたのに、帰国しても引き取り手がいないならこのまま飼おうと思っている。
脅威的な集中力を発揮したのも一日でも早くマシロを迎えに行かなければ引取先が決まってしまうのではないかという焦りからだった。
紅羽に連絡がつけばこんなに焦る必要もなかったのだが彼女とも連絡がつかないので早く帰国して店に出向くしかないのだ。
それに、マシロを引き取れば真白に会うこともできるので一石二鳥。
だからこそ早く帰国しなければと急いてしまう。
あの日から「いい人を探す」という真白の言葉がずっとぐるぐる回っている。
たった一ヶ月やそこらで"いい人"に会えるとは思えないが、この世に絶対はなく、万が一ということがある。
たったそれだけの時間で心変わりされるほど脆弱な時間を過ごしてはいないが、真白の行動力を考えるとこれ以上悠長にはしていられない。
纏まった休みをもらうためにこれまで過密なスケジュールをこなしてきた。もうすぐその休みを貰うこともできる。
怜音の準備はできている。
あとは七瀬真白を見つけるだけ。
とにかくもう一度、彼女に繋がる道さえ得られれば、すでにいい人に会っていようがなかろうが逃すつもりはない。