ライオン王子に飼われたネコさん。
ライオン王子と猫さんの馴れ初めについて
マシロが銀の家に預けられてから二日目。
ルナの言う通り、昨日と引き続き銀は一日中家で恋愛系のドラマか映画をひたすら見ている。
それだけだと怠けた生活を送っているように思われるかもしれないが、そうではない。
朝昼晩しっかりと自炊し栄養バランスを考えた食事とトレーニングルームでのストレッチや筋トレでルックスを維持することも欠かさない。
怜音にまともな休日があったのはいつだったか忘れたが、家事のことは置いておいて、彼も休日だろうがトレーニングはしっかりしていた。
趣味でもあるだろうが、プロポーションの維持は彼らにとって仕事だ。
休日のようで休日じゃない。
改めて大変な仕事だと思う。
映画を見終わった銀は一緒に映画を見ていたマシロの頭を撫で、膝の上に乗せる。
「あ」と言う間もなくゴロンと仰向けにされた。
人間ならば色々なものが丸見えな状態なのでジタバタして抵抗すると、顔から頭にかけてゆっくりと指が這う。
「いつから一緒に観てたか分かんないけど、目が疲れたんじゃない?ほぐしてやるから大人しくしてな」
そう言って瞼や耳なんかも優しい手つきでマッサージを施されていく。ちょうどいい指圧と高めの体温が絶妙に気持ちがよくて思わず身を預けてしまい、恥ずかしいだのなんだのはすっかり忘れていた。
うとうとし出した頃にマッサージが終わり、今度は普通に頭を撫でられ始めた。