翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?
教室に戻ったら華世ちゃんが何か読みながら席でクネクネのたうちまわっていた。
「華世ちゃんおはよ、何読んでんの?すっごく楽しそうだね」
「だってね、このページって何度読んでもニヤニヤが止まらないの!」
華世ちゃんは読んでいた漫画を見せてくれた。
「ここ読んで、この名シーン!」
「あ、『君100』だ。このシーンわたしも大好き!」
原作が映画化したり新連載が始まったりで、うちのクラスでは橘之宮ちぇりこの漫画の貸し借りがちょっとしたブームになっていた。
多作で有名な彼女だけど、華世ちゃんが今読んでるのは、そのなかでも隠れた名作で正式タイトルは『君の好きなところ毎朝毎晩100個だって言うよ』
略して『君100』
代表作ってわけじゃないけど、私達にとってはバイブル的傑作だった。