獣人皇帝は男装令嬢を溺愛する ただの従者のはずですが!
 ――ギィイイィイ。
 その時、突然中から扉が開かれたと思ったら、マクシイリアン様が満面の笑みで飛び出してくる。
「ヴィヴィアン、待っていたぞ」
「マクシミリアン様!」
「部屋の前に気配があるのは察していた。なかなか入ってこないから、どうしたのかと思ったぞ」
 ノックするより前に扉が開かれたことに驚いてパチパチと目を瞬いていると、マクシミリアン様が私の背中に腕を回して部屋へと招き入れる。
「さぁ、奥でゆっくり話そう」
 私はあれよあれよと言う間に室内奥へと誘導され、長ソファに座ら――。
「ちょっ!? ちょっと待ってください!! この座り方はおかしくありませんか!?」
 私を膝上に抱っこして座ろうとするマクシミリアン様に、ギョッとして待ったをかける。
「ん? ……別に、なんらおかしいとは思わないが」
「いえいえ! とんでもなくおかしいです!」
 主が相手ゆえに端折ったが、これが通常と思うならマクシミリアン様の頭は相当におかしい!
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