獣人皇帝は男装令嬢を溺愛する ただの従者のはずですが!
「私に選択権をくださるのなら、私は断然モフモフの虎柄尻尾を選びます! 実は私、マクシミリアン様の尻尾をひと目見た瞬間、この尻尾をモフるためならどんな努力も厭わないと覚悟を決めたんです。誠心誠意お仕えして、いつかモフモフさせていただけるように頑張ろうって……これはもう、一目惚れ以外の何物でもありません!」
 ヴィヴィアンの言葉が一瞬、宇宙人のそれでも聞いているかのように感じた。
 ……俺は、理解力が悪いのか?
 しかし、俺の隣のガブリエルも鳩が豆鉄砲を食らったような阿呆面で呆然と立ち竦んでいるのを見るに、問題は俺たちではなくヴィヴィアンにありそうだ。
「だから、私が生涯仕えるのはモフモフ虎柄尻尾です! ……っ、くぅううう~っっ!! やっぱりマクシミリアン様の尻尾って、気持ちい~っ!!」
 ヴィヴィアンが俺の尻尾を両手でモッフモッフと撫で、握り込み、持ち上げて頬ずりする。容赦なく付け根から先端までシュルリーッと扱きあげられ、クラクラと目眩を覚えながら俺の決意は固まった。
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