Fw: R-17〜もう一度、人生をやり直したいですか?〜
「……え、何?」
「あっ、や……そのっ、」
いくら慌てていたからとはいえ、考えも無しに智政を引き止めてしまって青褪める。
それでも、ここで引き止めなければ二人きりになれるチャンスなんて次はいつくるか分からない。
それに、時間だって……もうない。
そう思ったら、余計に掴んだブレザーの裾を離せなくなった。
「……あのさ、取り敢えず俺で良ければ話は聞くからブレザーは離そうか? ボタン取れそう」
ハッとして顔を上げると、苦笑いの智政と目が合った。
「ゴメン!」と、慌てて手を離して頭を下げる。
すると、下げた視界の先に映る智政の上履きが、方向を変えて私の横を通り過ぎた。
「で? 何か悩み事? 俺で解決できるかは分かんねーけど」
そう言って、智政は屋上の手摺に肘をついて私の方を見た。
途端に、心臓が騒がしくなる。
だけど折角のチャンスを逃すまいと、私もコクリと大きく頷いた。
近づき過ぎない様に、それでも声が聞こえる範囲にと私も智政の近くに移動する。
どうやって切り出そうかと迷ったけれど、遠回しに言ったって伝わらなければ意味がない。
私はゆっくり息を吐き出して、智政を見た。
「と……浅、倉君は、今、彼女と上手くいってる?」
私の言葉に、智政は一瞬訝しげな表情をしたけれど、すぐに目を細めてグラウンドの方へと顔を向けて溜息を吐いた。