i -アイ-




3人で教室に戻ると、何やら賑わいとは違う不穏な声が沢山聞こえた。



「椿さん、倒れたって」



あたしの聴覚は一つだけ、その言葉のみを拾った。


staff onlyと書かれた場所に入り、休憩スペースに行くと



「椿さん、今倒れたの?」


不安そうに椿さんの名前を呼ぶ子達が、椿さんを囲んでいた。

あたしが落ち着いてそう聞けば頷く皆。


「先生が今、養護教諭の先生呼んでくるって」


不用意に動かすのはな。



「椿さん、聞こえますか」


肩を叩くけど、気を失ってる。


「うん、気を失っているだけだから皆落ち着いて。先生もこれから来るから皆は通常通りに動いて?」


あたしがニコッと笑えば、不安そうな顔をしながらも立ち上がる。



「椿さん、色んな仕事1人でやってたから」


「大丈夫。椿さんは誰も責めないだろうし、責任を感じなくていいと思うよ。」



過労なだけならいいけど。

脈もとりあえずは異常ない。

けど、外傷と薬以外は専門外だ。


程なくして先生が来て椿さんは運ばれて行った。


「椿さんも滞りなくクラスの出し物が成功することを祈っているだろうから、皆最後まで頑張ろうね」



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