i -アイ-



今はとりあえずこの場を落ち着けて、企画を回すことをあたし達は考えなきゃな。

椿さんのことは心配だけど、出来ることがあるわけじゃないから。


「蓮、メイク俺やるから着替えたら来い」


本番蓮のメイクが出来ないことが1番悔しいんだろうな、椿さん。



あたしも着替えを直ぐに済ませ、蓮のメイクをする。


「……蓮、眉間にシワ寄せるな」


「……顔触りすぎ」


「メイクなんだから仕方ないだろ」


「……」



もしかして、あたしを女の枠に入れてるの?


「触られたら感じちゃうって?」


そう言えば、蓮はバッと目を開けて


「はっ、はぁ!?てめ、何言って」


慌てふためく蓮の額に渾身のデコピンをお見舞する。


「いっっってえ!!!」


「図星か。豚でも想像しとけ」


「お前豚に失礼だぞ」


「どこに配慮してんだよ」



そんなこんなでメイクを終えれば、周りの女子たちが思わず声を漏らす。



「わぁ」



椿さんのメイクももちろん凄い。

けど、椿さんは蓮の綺麗さを引き立たせるメイクだった。


けど



「アリスなら、こうだろ」


蓮は何かと眉間に皺を寄せるから、困り眉っぽく。

切れ長じゃなく、丸目に見えるように工夫した。



< 331 / 457 >

この作品をシェア

pagetop