i -アイ-
「藍人くんって、メイク上手なんだね」
驚きで女の子たちがあたしに話しかける。
「そ?じゃー次俺のメイクもお願いします」
その後、無事に一日目を終えた。
椿さんは過労だったらしく、2日目も来れなくなった。
「俺、病院行くけど、蓮も行く?」
「……あの、椿ってやつのとこか」
うろ覚えかい。
「ん。うちのクラスで1番楽しみにしてたのあの子だろうし、写真だけでも見せてこようかなって」
蓮も来てくれた方が椿さんは喜ぶだろうけど、ここで強引に連れていくのはまた別問題だ。
自主的に来てくれた方が、女の子は嬉しいものだからね。
「行く」
お!
「おけ。ちょっと遠いからここで待ってて。」
あたしは家まで走って帰り、私服に着替えてから、バイクを出す。
学校近くのコンビニまで蓮に来てもらい、後ろに乗せて病院に向かう。
「すみません、椿伶香さんのお見舞いに来た久遠と申します」
受付でそう言えば、電話をかけて確認をしてくれる。
病室の番号を教えてもらい、VIP対応の部屋に行く。
部屋の前にはSPのような男2人。
「久遠です。入ってもよろしいですか?」
「どうぞ」
SPのような男2人は蓮を見て、微かに目を見開く。
蓮は知ってるんだな。