i -アイ-




「明日教室にカメラ設置して、椿さんと繋げるね。優介さんにも許可取る。どうかな?」



少しでも現場の雰囲気を。

お節介かもしれないから、一応聞いてみる。



「……いいの?」



真剣な眼差しで俺を見る。



「もちろん」



お節介じゃなかったみたいだ。

ニコッと笑えば、



「ありがとう」



眉を八の字にしてお礼を言ってくれる椿さん。


うん。普通の女の子だな。

連絡先を聞いて、操作を教える。


すると、



「伶香ー、買ってきたけどこれで、……」



病室にノック無しで入ってきたのは、



「お兄ちゃん」


椿さんのお兄さん。

身長は180ぐらいで、椿さんに似て少しクールめな顔立ち。

メガネ。



「こんにちわ」


ニコッと笑えば、ゆっくり瞬きをしてあたしと蓮を見る。


確か、名前は



「私の兄の椿知矢(つばきともや)です。お兄ちゃん、こちらクラスメイトの久遠藍人くんと佐伯蓮様。お見舞いに来てくれたの」


安定で様付け。

ブレねえな。


「伶香の兄の知矢と申します。お見舞いに来てくれてありがとう」


クールだな。

表情が変わらない。

暁といい勝負だな。表情筋の乏しさ。


おっと、失礼か。



< 334 / 457 >

この作品をシェア

pagetop