i -アイ-
「明日教室にカメラ設置して、椿さんと繋げるね。優介さんにも許可取る。どうかな?」
少しでも現場の雰囲気を。
お節介かもしれないから、一応聞いてみる。
「……いいの?」
真剣な眼差しで俺を見る。
「もちろん」
お節介じゃなかったみたいだ。
ニコッと笑えば、
「ありがとう」
眉を八の字にしてお礼を言ってくれる椿さん。
うん。普通の女の子だな。
連絡先を聞いて、操作を教える。
すると、
「伶香ー、買ってきたけどこれで、……」
病室にノック無しで入ってきたのは、
「お兄ちゃん」
椿さんのお兄さん。
身長は180ぐらいで、椿さんに似て少しクールめな顔立ち。
メガネ。
「こんにちわ」
ニコッと笑えば、ゆっくり瞬きをしてあたしと蓮を見る。
確か、名前は
「私の兄の椿知矢(つばきともや)です。お兄ちゃん、こちらクラスメイトの久遠藍人くんと佐伯蓮様。お見舞いに来てくれたの」
安定で様付け。
ブレねえな。
「伶香の兄の知矢と申します。お見舞いに来てくれてありがとう」
クールだな。
表情が変わらない。
暁といい勝負だな。表情筋の乏しさ。
おっと、失礼か。