i -アイ-
「君は未成年だし、君自身の情報はゼロに等しい。俺に近づく目的すら分からない。REIGNを守っていた理由も」
言うつもりがないことも、碧さんは分かってる。
「俺が君に接触して、君やREIGNに圧をかけていたのも、今君と接触を続けていることも、親父は知ってる。」
碧さんを味方にすれば固い。
だが、碧さんたちの世界は、味方が明日敵になってもおかしくない。
碧さんが敵となることを1番恐れ、目を離さずにいるのは紛れもなく鬼龍だ。
「どう説明するんです?」
「考え中」
「え?」
計画性のないようなことを言う碧さんに驚けば、また碧さんが笑う。
「まず、親父が君を見て話をしてくれるかさえ分からないんだ」
君を見て。
つまり、殺すほど嫌いな男とそっくりな男だから、ということか。
「どういうことです?」
榛人との繋がりを自ら話すのは、あたしにとって利益がない。
「会ってみたら分かるよ」
碧さんの家に着くと、碧さんはシャワーを浴びる、と浴室に消えた。
あたしはハンガーを借りて制服をかける。
浴室に近づき、扉を叩く。
この扉を開けると、脱衣所があるんだけど、シャワールームはガラス張りだから、そこまではさすがに行けない。