i -アイ-
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「じゃあ皆、今日も頑張ろう。…椿さんからも一言」
オンラインで繋がる画面。
『迷惑と心配をかけてしまってごめんなさい。今日も行くことが叶わなかったけれど、皆任せたわ』
そう話す椿さんに、皆が声をかける。
『久遠藍人』
ん?フルネーム呼び?
「はーい、なんでしょう」
『皆のこと、頼んだわよ』
……少し雰囲気が柔らかい。
「分かった。椿さんもちゃんと見ててね」
あたしと蓮は、宣伝役として開場時間からメインステージのある校庭に移動する。
インカムを付けて、教室は滝谷に任せてある。
校内の生徒たちがあたし達を見て騒ぎ出す。
しかし、もっと凄い声援が飛ぶ。
「きゃぁぁぁぁあああ!!!!」
「来たな」
「ああ」
【ホスト喫茶 2-F】
と書かれたパネルを傘のように柄を肩にかけ、歩く2人組。
暁と司さん。
暁は黒スーツに、光沢のある黒のシャツを第3ボタンぐらいまで開けている。髪もいつもとはまた違うセットでキメてる。
司さんは白のスーツで、王子様風。
「離れようか」
「ああ」
あの二人には鉢合わせたくない。
『宣伝役の皆さん、お客様には失礼のないようにお願い致します。あくまで、お誘いする形でよろしく』