今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
その後。部屋に戻った私は、悠生さんにみっちりお説教された。

「ひとりでストーカー男に会いにいくなんて、どういうつもり?」

「すみません……」

ソファで小っちゃくなっている私を、仁王立ちの彼が冷ややかに見下ろしてくる。

いまだかつてないほど目が怖い。そういえば、彼に叱られるのは初めてだ。

「わかっているとは思うけど、ひとりの体じゃないんだ。殴られたりしたらどうするつもりだったの」

「……人前で手を出されることはないかと思って」

「甘いよ。逆上したストーカーなんてなにするかわからないんだから」

私の隣にどっしりと腰を下ろし、不機嫌に腕を組む。

……心配してくれたんだろうなぁ。

カフェにやってきた彼は、少しだけ息が上がっていた。バレないように呼吸を押し殺していたけれど、普段の彼を知っている私なら気づく。

いつの間にか、長門さんに尾行までつけていたというし。それだけ私のことを大事に思ってくれているのだろう。

私はおずおずと彼のシャツを掴んだ。

「駆けつけてくれて、ありがとうございます」
< 182 / 275 >

この作品をシェア

pagetop