今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
その日の夜。仕事から帰ってきた悠生さんに会社での出来事を報告した。

「しばらくは軽い仕事をこなして、様子を見ながら都度調整してもらうことにして――」

泉河さんとの会話の内容を伝えると、悠生さんは心配そうな顔をした。

「それで杏は満足できているのか? もし、全力で仕事を頑張りたいっていうなら、シッターにお願いするとか他にも方法はあるけれど……」

「いえ。今は育児を頑張る時期なので」

百合根さんの言葉を借りると、悠生さんは少しもやもやしている顔ではあるが一応は納得してくれた。

「……仕事か子どもか、どちらかを選ばせることになってしまってすまない」

「仕方がないですよ、悠生さんだって時間は有限だって言っていたじゃないですか」

私は夕食をダイニングテーブルに運ぶ。帰宅が遅くなり自炊をする時間もなかったので、簡単なスープだけ作り、スーパーで買ったお惣菜とサラダに合わせた。

ちなみに、私が越してきた当初はカウンターテーブルとローテーブルしかなかったリビングだが、お腹が大きくなったとき、ゆったりとした椅子に座れたほうが楽だろうとダイニングテーブルを新調した。
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