今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
「今日のお惣菜はなんだか妙にオシャレだね。お店変えた?」

「あ、今日は近所のスーパーじゃなくて、駅の裏手にあるスーパーに」

「あの高級そうなところ? わざわざそんな遠いところまで買いに行ったの?」

わざわざというほど遠い距離ではないけれど、帰り道とは真逆にあるので、行きにくいことは確かだ。

これまでは駅前のスーパーに寄っていたけれど、今日は思うところがあって、少し遠い高級スーパーに足を運んでみた。

「……悠生さんには、そっちのほうが馴染みがあるのかなと思って……」

一緒に住み始めて一カ月が経とうとしている。

今までなにも考えず、自分のペースで食事を作っていたけれど、長門さんとのやり取りを経て気づいたことがある。

『あなたはいずれ巨大グループ企業の最高責任者となる』

彼、実はすごいセレブなんじゃないだろうか。

初めて家に招いてくれたときだって、高級イタリアンのデリバリーだったし、ふたりで外食に行ったときは貸切のフレンチだった。

安いスーパーのお惣菜なんて、本当は食べない人なのかも……。

かといって、セレブが日々なにを食べているかなんて全然わからないし、できることと言ったら高級そうなスーパーで高いお金を出して買ってくることくらい。
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