今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
ふたりのやり取りがだんだんヒートアップしてきて、夫婦喧嘩に発展する。
でも、お母さまの言葉は拗ねているだけのようにも聞こえる。こっちを見て、私たちに興味を持ってと訴えているような。
悠生さんが深くため息をついた。やれやれといった感じに。
「……わかったから。とにかく、父さんと母さんはもう少しコミュニケーションをとったほうがいい。母さんももっと素直に言ったら? こうしてほしいって」
ふたりは各々目を逸らす。お父さまは決まりが悪そうに顔をしかめながらも、悠生さんに向き直った。
「これからはちゃんと、母さんと向き合う努力をするから。だからお前は心配するな。……それでいいよな、母さん?」
「あなた……」
お父さまの言葉が意外だったのか、お母さまは目を見張る。
「私は母さんのことを信頼している。私にとって必要な女性だと確信したから結婚したんだ、出自で選んだわけじゃない。だから母さんも、もう家柄に固執するのはやめなさい。私が母さんを選んだように、悠生も杏さんを選んだんだから」
「選んだ――なんて……」
きっと、お母さまは自分が選ばれた意識なんてなかったのだろう。たまたま家柄が相応しかったから、嫁がされたのだと。
でも、お父さまはきちんとお母さまを選んで妻に迎えていた。
それを知り、お母さまはなんだかうれしそうな、はにかんだような顔で頬を染めている。
でも、お母さまの言葉は拗ねているだけのようにも聞こえる。こっちを見て、私たちに興味を持ってと訴えているような。
悠生さんが深くため息をついた。やれやれといった感じに。
「……わかったから。とにかく、父さんと母さんはもう少しコミュニケーションをとったほうがいい。母さんももっと素直に言ったら? こうしてほしいって」
ふたりは各々目を逸らす。お父さまは決まりが悪そうに顔をしかめながらも、悠生さんに向き直った。
「これからはちゃんと、母さんと向き合う努力をするから。だからお前は心配するな。……それでいいよな、母さん?」
「あなた……」
お父さまの言葉が意外だったのか、お母さまは目を見張る。
「私は母さんのことを信頼している。私にとって必要な女性だと確信したから結婚したんだ、出自で選んだわけじゃない。だから母さんも、もう家柄に固執するのはやめなさい。私が母さんを選んだように、悠生も杏さんを選んだんだから」
「選んだ――なんて……」
きっと、お母さまは自分が選ばれた意識なんてなかったのだろう。たまたま家柄が相応しかったから、嫁がされたのだと。
でも、お父さまはきちんとお母さまを選んで妻に迎えていた。
それを知り、お母さまはなんだかうれしそうな、はにかんだような顔で頬を染めている。