今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
「白雪さん。急に呼び出しちゃってゴメンね。取材って早い方がいいのかなと思って」

「あ、はい! とてもありがたいです」

眞木先生のハツラツとした声で我に返るも、内心、うしろに佇む彼に動揺しきりだった。

もしかして、眞木先生が紹介しようとしている人って……。

すると眞木先生がその医師を招き寄せ、肩をバンと叩いた。

「で、彼が俺の代わりに取材を受けてくれる心臓血管外科のドクター、西園寺先生だ。のりにのった三十二歳。俺より若くてイケメンだろう?」

やっぱり……と蒼白になる。このいい加減そうな医師が取材相手だったなんて。一気にやる気が萎えてきた。

眞木先生は西園寺先生の背中をバシバシと叩きながら「任せたよ外科のフォトジェニック」なんて言ってからかっている。

西園寺先生は苦笑しながら「貸しひとつですからね」とポケットに半分突っ込んでいた手を抜きとった。

「西園寺悠生(ゆう)です。よろしく」

「……白雪(あんず)です。どうぞよろしくお願いします」

差し出された手を握ると、西園寺先生はふんわりと目元を緩めた。

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