今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
「そのときの、西園寺先生の気持ちは?」
「……自分が助けなければと思ったよ。他に任せられるような医師はいなかったし、俺にしかできない手術だと思った。助手には少々不安があったけれど――あ、これはオフレコで」
彼がクスリと笑みをこぼす。
どうやらだいぶ精神的に落ち着いてきたようで、声の調子が戻ってきた。
「――執刀もするけれど、自分は助手向きだと思う。今日は俺しかいなかったから、やるしかなかったけどね。あ、なにか飲み物持ってる?」
落ち着いてきてやっと喉の渇きを自覚したのだろう。
私が「飲みかけしかなくて」と断ると、彼は「それでいい」とこちらに手を伸ばした。仕方なく眞木先生からもらったスポーツドリンクを手渡す。
彼は半分減ったドリンクを躊躇なく口に運ぶ。私のほうは――変に意識してドキドキしてしまったけれど、バレないように平静を保った。
「助手向きと思うのは、どうしてですか?」
「助手の仕事は、執刀医が進めやすいようにサポートすることだ。つまり、執刀医がやろうとしていることの一歩先を読まなければ務まらない。あるいは、経験の浅い若手の執刀医を指導しながらサポートするとかね。海外では、執刀医より第一助手のほうが技量を持っていることも多い。俺は人の考えを読み取るのは得意だし、相手に合わせるのも性に合っている」
「……自分が助けなければと思ったよ。他に任せられるような医師はいなかったし、俺にしかできない手術だと思った。助手には少々不安があったけれど――あ、これはオフレコで」
彼がクスリと笑みをこぼす。
どうやらだいぶ精神的に落ち着いてきたようで、声の調子が戻ってきた。
「――執刀もするけれど、自分は助手向きだと思う。今日は俺しかいなかったから、やるしかなかったけどね。あ、なにか飲み物持ってる?」
落ち着いてきてやっと喉の渇きを自覚したのだろう。
私が「飲みかけしかなくて」と断ると、彼は「それでいい」とこちらに手を伸ばした。仕方なく眞木先生からもらったスポーツドリンクを手渡す。
彼は半分減ったドリンクを躊躇なく口に運ぶ。私のほうは――変に意識してドキドキしてしまったけれど、バレないように平静を保った。
「助手向きと思うのは、どうしてですか?」
「助手の仕事は、執刀医が進めやすいようにサポートすることだ。つまり、執刀医がやろうとしていることの一歩先を読まなければ務まらない。あるいは、経験の浅い若手の執刀医を指導しながらサポートするとかね。海外では、執刀医より第一助手のほうが技量を持っていることも多い。俺は人の考えを読み取るのは得意だし、相手に合わせるのも性に合っている」