パラダイス、虹を見て。
 てっきり一日でリタイアするだろうと予想していたサクラは。
 3日経っても、一週間経っても。
 毎日、畑に来て手伝ってくれた。

 華奢な身体なのに、力持ちで体力がある。
 慣れた手つきで仕事をするから、どこかで働いていたのだろうかと首を傾げる。
 でも、サクラの過去について質問するのは失礼かと思い、黙って見守ることにした。
「かわええ子だのお」
 鼻の下を伸ばした師匠は。
 サクラを見て、ぽつりと呟いた。
 そんな師匠の横で、サクラを見るけど。
 見れば見るほど、よくわからなくなる。

 罪人って…。
 もしかして、誰かにハメられただけじゃないのって。
 彼女の動作を見ているだけで、わかる気がする。
 優しい。
 一生懸命で、頑張り屋さん。
 とても、罪を犯したような子には思えない。

「まさか、この私が畑仕事するなんて思わなかったわ」
 と言って、笑うサクラを見ながら。
 変わった子だなあと思うのだった。
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