嘘と愛

 そこには避妊具がしまってある。
 大雅はそれを取ろうとした。
 だが。
 零がそっと大雅の手を止めた。

 え? と、大雅は零を見つめた。
 零はちょっと恥ずかしそうな目をしている。

「…今日は…そのままで来て…」
「え? いいのか? 」

「今日はちゃんと大雅さんを、感じたいの…だめ? 」
「だめじゃないよ…」

 
 グッと力強い大雅が入って来るのを感じて、零はギュッと大雅の背中にしがみついた。
 直接感じる大雅はとても力強くて、しっかりしている…。

「零…」

 繋がったまま大雅に呼びかけられると、零はそっと目を開けた。

「…桜…。私の本当の名前…桜なの…。桜って、呼んで…」
 
 グイっと、また力強い大雅を奥で感じて背中に爪を立てた零。

「桜、愛しているよ」

 
 動きとともに、激しい大雅を感じると。
 零は体の奥の方まで喜びを感じた。

「桜…中…とっても熱いね…」
「…大雅さん…もっと…来て…」

「桜…愛している。…ずっと、一緒にいよう…」
「一緒に…いたい…大雅さんとずっと…」

 ギュッと強く抱きしめられ、体中に喜びを感じた零。
 大雅も何も考えれないくらい、最高の喜びを感じた。

 言葉はいらない…
 ただ…傍に居てくれるだけでいい…

 額と額をくっつけて、大雅と零はそっと微笑み合った… …。





 一方。
 楓と一緒に帰って行った聖司は…。

 城里家は金奈警察署から20分ほどの郊外にある。
 広めの敷地に、白い壁の二階建ての家が建っている。

 
 城里家には、聖司の母瑠璃がいた。
 聖司に似た感じの美人で、優しそうな女性。


「おかえり聖司」

 帰ってきた聖司に、瑠璃が声をかけた。
 しかし聖司は、ちょっと曖昧な笑みを浮かべただけで何も喋らないかった。
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