エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
「熱はないようだな。なんで茹でだこみたいな顔をしているんだ?」
「あ、あの、それは……」
さっきまで日の当たる応接テーブルで仕事をしていて、暑くなって赤沼の机に移ったのだと、苦し紛れの言い訳をした。
矢城は「今日は日差しが強いよな」とすんなり信じてくれた。
その上で言う。
「遠慮せず、最初から机を使っていいんだよ。俺の机はごちゃごちゃしているが、適当に物を避けて使ってくれ」
「はい……」
(先生の顔を見るだけでドキドキしてしまうこの気持ち、少しも伝わっていないみたい。意識しているのは私だけなんだ……)
矢城はパーソナルスペースが狭いと常々感じていたが、最近はさらに無遠慮で無頓着になっていやしないか。
額を合わせてこられたのには驚いて、喜ぶ間もなかった。
いや、喜んではいけない。
恋愛対象として見られていないということだろうから。
気落ちしそうな心を作り笑顔でごまかした詩織は、「行ってきます」と玄関に向かう。
(告白できないかも。チャンスも意気地もないし、言ったところでどうにもならないみたい……)
ところがその夜に、チャンスはやってきた。
「あ、あの、それは……」
さっきまで日の当たる応接テーブルで仕事をしていて、暑くなって赤沼の机に移ったのだと、苦し紛れの言い訳をした。
矢城は「今日は日差しが強いよな」とすんなり信じてくれた。
その上で言う。
「遠慮せず、最初から机を使っていいんだよ。俺の机はごちゃごちゃしているが、適当に物を避けて使ってくれ」
「はい……」
(先生の顔を見るだけでドキドキしてしまうこの気持ち、少しも伝わっていないみたい。意識しているのは私だけなんだ……)
矢城はパーソナルスペースが狭いと常々感じていたが、最近はさらに無遠慮で無頓着になっていやしないか。
額を合わせてこられたのには驚いて、喜ぶ間もなかった。
いや、喜んではいけない。
恋愛対象として見られていないということだろうから。
気落ちしそうな心を作り笑顔でごまかした詩織は、「行ってきます」と玄関に向かう。
(告白できないかも。チャンスも意気地もないし、言ったところでどうにもならないみたい……)
ところがその夜に、チャンスはやってきた。