エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
一般庶民は弁護士という肩書に恐れを抱くものであろう。
代理人として弁護士が出てきたということで、学校も加害生徒も焦ったようだ。

そして加害生徒はSNSでのいじめを認め、謝罪したいと申し入れがあった。
七海の予想通り、お弁当を一緒に食べていた女子三人が中心で、他のクラスメイト数人も面白がって書き込みに参加していたという。
その謝罪の場が今日設けられ、同席しなかった詩織は矢城が帰ってきてから、その話を聞かせてもらったところである。

いじめのきっかけは、ほんの些細なこと。
お弁当に昨日の夕食で残った惣菜が入っていると文句を言った女子生徒に、七海がこう返したそうだ。

『作ってもらえるんだから感謝しないと』

七海の場合、母親が早朝から勤務に出るため、お弁当は自分で作っている。
そのこともあって、七海にたしなめられたその子は、わがままな子供みたいだと説教されたように感じたらしい。

たったそれだけのきっかけで、いじめの輪が広がってしまうのだから、恐ろしい。
よかったことと言えば、加害生徒に心からの反省がみられ、その保護者たちも自分の子が悪かったと全面的に認めてくれたことであろうか。

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