エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
「今後、ですか……?」

これで完全解決と思っていた詩織は目を瞬かせる。

「七海ちゃんはもう大丈夫だという意識でいたが、不安要素は残っている。高校生という年頃は難しい。知恵がある分、悪さをする時はバレないよう工夫する。小さな子供なら悪いことだと言い聞かせれば素直に反省してくれるが、あの年頃はわかっていてやるからな。大人でもないから、いじめをすることの虚しさや自分の価値を下げるだけだということにも気づけず、集団のノリで悪事を楽しむ」

「でも、七海さんをいじめていた子たちは、泣いて反省していたんですよね?」

「今のところはな。喉もと過ぎれば、ということもあるし、未熟さゆえに道を間違えるかもしれない。吉野さん母娘とはしばらく付き合っていくつもりだ。定期的に飯でも食いながら相談に乗ってあげたい。母親は早朝から遅くまで働いているのに、収入がやけに少ないというのも気になる。離婚した七海ちゃんの父親から養育費をもらっていないのもな。勤務先の雇用条件や養育費の請求についても踏み込みたいんだが、いささか首を突っ込みすぎか……」

(どうして、そこまで……)

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