エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
進路を決める際には、父親と大喧嘩で家を追い出された。
もう十八年も前の話であり、今は息子の選んだ人生を認めてくれてはいるが。
「浩ちゃんに思い切ってカミングアウトしてから、私の人生が変わったわ。両親にも先生にも、他の友達にも言ったのよ」
「そうだったな。勇気がいっただろう」
「怖かったけど、浩ちゃんだけは味方でいてくれると信じていたから頑張れた。結果としては、親に泣かれたし、離れていった友達もいたけどね」
「後悔はしてないんだろ?」
矢城の記憶では、カミングアウト後の方がジュリアの笑顔が増えた。
それを話すと、彼女は目を細めて頷いた。
「やっと本当の自分のままで生きられると思って、喜びの方が大きかったわ。浩ちゃんが色々と庇ってくれたから、いじめられることもなかったしね」
矢城は視線をグラスに落とした。
手の中でグラスを揺すると、カランと氷が冷たい音を立てる。
ウイスキーと解け出た水が混ざり合う様に、哀愁を感じる。
心が痛んだのは、いじめという言葉に反応したからだ。
その感情の機微は、古い付き合いであるジュリアには伝わってしまう。
もう十八年も前の話であり、今は息子の選んだ人生を認めてくれてはいるが。
「浩ちゃんに思い切ってカミングアウトしてから、私の人生が変わったわ。両親にも先生にも、他の友達にも言ったのよ」
「そうだったな。勇気がいっただろう」
「怖かったけど、浩ちゃんだけは味方でいてくれると信じていたから頑張れた。結果としては、親に泣かれたし、離れていった友達もいたけどね」
「後悔はしてないんだろ?」
矢城の記憶では、カミングアウト後の方がジュリアの笑顔が増えた。
それを話すと、彼女は目を細めて頷いた。
「やっと本当の自分のままで生きられると思って、喜びの方が大きかったわ。浩ちゃんが色々と庇ってくれたから、いじめられることもなかったしね」
矢城は視線をグラスに落とした。
手の中でグラスを揺すると、カランと氷が冷たい音を立てる。
ウイスキーと解け出た水が混ざり合う様に、哀愁を感じる。
心が痛んだのは、いじめという言葉に反応したからだ。
その感情の機微は、古い付き合いであるジュリアには伝わってしまう。