エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
(そういえば、小学校にどんな用事があったのだろう。小さな子供がいる年齢には見えないし、とっくに下校時間も過ぎている。それに、もう小学校に用はないということは、もしかして……)

「山田さん、降ろしてください。道案内がいらないのでしたら私は帰ります」

山田はチラリと詩織を見て、嫌な笑い方をした。

「別の場所に向かっているんだよ。そこまで一緒に行こう」
「い、嫌です。車を止めてください!」

騙されたと気づかないわけにいかなかった。
道に迷っただけの害のない老人のふりをして、詩織を車に誘い込むことが目的であったようだ。
口調もガラリと変わり、実年齢より老けて見えるように演技していたのだろう。

「あんた美人だな。どっかで見たことある気がするが、どこだったか……。まぁ可愛けりゃなんでもいい。たっぷり楽しめそうだ」

車の進行方向に高速道路の入り口が見えてきた。
身の危険を強く感じた詩織は、シートベルトを外そうとした。
ここで降りなければいつ逃げられるかわからないと思ったからだ。

しかし、シートベルトが外れない。

「どうして!?」

焦っているせいではないようだ。
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