エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
彼が詩織の異変に気づいたのは、権正の車に乗せられ高速道路に入って間もなくのこと。

そろそろ帰ってくるだろうと思い、矢城は詩織の現在地を確認したそうだ。
過保護な彼が以前、詩織のスマホに勝手にインストールした迷子防止アプリを使って。
詩織が外出するたびに、安心したい思いと癖のような感覚で、どこにいるのかを確認してしまうらしい。

それが功を奏した。
なぜか詩織が高速道路に入って、移動しているのがわかったからだ。
急いで電話をかけたが繋がらない。
権正にスマホを奪われてトランクまで放り投げられてしまった後にかかってきた、あの着信はやはり矢城からであった。

詩織が運転免許を持っていないのを、矢城は知っていた。
運転中でもないのに電話に出られないという状況を推理し、誰かに連れ去られた可能性を考えたそうだ。

それからは知り合いの刑事に電話をかけて協力を仰ぐと共に、事務所は赤沼に任せて自らも捜索に飛び出した。
近くのレンタカー会社でスポーツカーを借りたのは、もちろん追うため。

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