エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
よく見れば美緒の頬は赤く、呼吸も少し荒い。
「細貝さんに連絡は?」と驚いて問えば、美緒は「してない」と軽く言う。
「お父さん、やっと仕事が見つかったところだから、早退できないでしょ。先生は迎えに来させたいみたいで電話かけようとしてたから、先生と喧嘩した。お父さんがクビになったら先生のせいだよって言ったら、ひとりで帰ってもいいと言ってくれたけどね。その代わりに家についたら、すぐ学校に電話しろって。ほんとウザイ」
担任教師の心配や対応は至極当然であるように思う。
それでも美緒にとっては余計なお世話であるようだ。
高熱の時でも平気そうに振舞うのは、父親を思い遣ってのことだろう。
細貝父娘の事情を知っている詩織は、美緒の健気さに胸が熱くなった。
(私なんかより、美緒ちゃんの方がずっと苦労してる。私は大人なのに、ひとりで外出するのが怖いなんて、情けないよ……)
美緒と法律事務所に帰ってきたら、玄関ドアを開けるなり矢城がすっ飛んできた。
「お帰り。詩織ちゃん、大丈夫だった? あれ、美緒ちゃんも?」
美緒が熱を出して早退したことを伝え、看病したいと詩織は申し出た。
「細貝さんに連絡は?」と驚いて問えば、美緒は「してない」と軽く言う。
「お父さん、やっと仕事が見つかったところだから、早退できないでしょ。先生は迎えに来させたいみたいで電話かけようとしてたから、先生と喧嘩した。お父さんがクビになったら先生のせいだよって言ったら、ひとりで帰ってもいいと言ってくれたけどね。その代わりに家についたら、すぐ学校に電話しろって。ほんとウザイ」
担任教師の心配や対応は至極当然であるように思う。
それでも美緒にとっては余計なお世話であるようだ。
高熱の時でも平気そうに振舞うのは、父親を思い遣ってのことだろう。
細貝父娘の事情を知っている詩織は、美緒の健気さに胸が熱くなった。
(私なんかより、美緒ちゃんの方がずっと苦労してる。私は大人なのに、ひとりで外出するのが怖いなんて、情けないよ……)
美緒と法律事務所に帰ってきたら、玄関ドアを開けるなり矢城がすっ飛んできた。
「お帰り。詩織ちゃん、大丈夫だった? あれ、美緒ちゃんも?」
美緒が熱を出して早退したことを伝え、看病したいと詩織は申し出た。