エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
眼鏡の女性は胸に矢城と同じバッジをつけているので、弁護士であるとわかる。
詩織は震えだした。
矢城に裁判で名誉を回復しようと言われても断ってきたのは、心の傷が深いからだ。
いきなり法廷に引っ張り出されるよりはマシな状況なのだろうが、それでも恐怖に歯の根が噛み合わない。
「や、矢城先生……」
呼びかける声も泣きそうに震え、今すぐ逃げ出したい心境なのに、矢城に説得される。
「俺を信じるんだ。全てがうまくいくと自分に言い聞かせて。これを乗り越えないと誤解は解けず、世間の冷たい目から君を救えない。怖かったら目を閉じていてもいい。座って」
腕を引っ張られるようにして詩織は椅子に座らされた。
相手方と向かい合う形で、矢城と詩織が並ぶ。
二列のテーブルはくっついておらず、二メートルほどの間隔がある。
小関はなんとも気まずそうにしており、葉山は遠慮なく睨んできた。
詩織は身を縮こまらせてうつむいた。
(矢城先生、私には無理です。怖い……)
葉山裕子は三十二歳で詩織より十歳上だ。
幼児の頃からドラマや映画で活躍し、女優キャリアは三十年ほど。
詩織は震えだした。
矢城に裁判で名誉を回復しようと言われても断ってきたのは、心の傷が深いからだ。
いきなり法廷に引っ張り出されるよりはマシな状況なのだろうが、それでも恐怖に歯の根が噛み合わない。
「や、矢城先生……」
呼びかける声も泣きそうに震え、今すぐ逃げ出したい心境なのに、矢城に説得される。
「俺を信じるんだ。全てがうまくいくと自分に言い聞かせて。これを乗り越えないと誤解は解けず、世間の冷たい目から君を救えない。怖かったら目を閉じていてもいい。座って」
腕を引っ張られるようにして詩織は椅子に座らされた。
相手方と向かい合う形で、矢城と詩織が並ぶ。
二列のテーブルはくっついておらず、二メートルほどの間隔がある。
小関はなんとも気まずそうにしており、葉山は遠慮なく睨んできた。
詩織は身を縮こまらせてうつむいた。
(矢城先生、私には無理です。怖い……)
葉山裕子は三十二歳で詩織より十歳上だ。
幼児の頃からドラマや映画で活躍し、女優キャリアは三十年ほど。