都合のいい女になるはずが溺愛されてます
「生でしてんのに全然抵抗しねえじゃん」


抵抗しないんじゃない、できないの。
それにそろそろ生理来るし大丈夫って楽観視する自分もいる。


「たぶん、今日は、っ……大丈夫」

「元カレにもさせてた?」

「たま、に……」

「へえ、なんかそれは腹立つ」


怒りを孕んだ声が刺激する。突然動きが早くなって声が我慢できない。
……なんで怒ってるの?

もしかして、私の中で1ミリも残っていない元カレに嫉妬してる?
付き合ってもないくせになんで嫉妬するの。

分からないまま快楽に流されて絶頂を迎えてしまう。
佐久間は私の中にあった自身を引き抜いて背中に白濁した欲を吐き出した。





「おかしいんだよね」


シャワーでもう一度身体を洗い流して、疲れた身体を癒すために温泉に浸かり直す。
すると並んで入っていた佐久間が納得のいかない顔をした。


「なにがですか?」

「仁奈を前にすると歯止めが効かない」


それは喜んでいいこと?確かに最近、頻度が多いとは思ってたけど。
他の女に分散していた性欲を全部私に向けてる感じ。
今は私しかいないという言葉もあながち間違いではなさそう。


「こんなこと前はなかったのに」


じゃあ、それが恋愛感情に繋がればいいのに。危うく言葉に出そうになって口を閉じた。
歯止めが効かないのは佐久間には愛されたいと切望する私の方かもしれない。
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