都合のいい女になるはずが溺愛されてます
「仁奈、今日のご飯なに?」

「オムライスです」

「やった、仁奈の作るオムライス好き」


帰ったら仁奈がキッチンでケチャップライスを作っていた。
引越してきてキッチンが広くなったから料理が楽しいらしい。
鼻歌歌いながらルンルンで料理する姿がかわいくて後ろから抱きついたら、仁奈の手が止まった。


「やりにくいんだけど」

「俺のことは気にしないで」

「シャツにケチャップついても知りませんよ?」

「飛ばさないように頑張って」

「……仕事で何かありました?」


遠回しに離れろって言われてんのは分かってるけどこっちは甘えたい。
そんなちょっとした異変に気がついた仁奈は顔をこっちに向けた。
さすが仁奈、俺のことよく分かってんね。


「広報部がだるかった」

「ああ、女性多いですもんねあそこ」

「そうなの、今日は特にだるかった。
あのさ、ところで俺ね、欲しいものがあんの」

「なんですか?」

「指輪、女避けに欲しい」

「……モテるって大変ですね」


仁奈は俺が冗談を言ってるのかと思って引き気味な反応。


「いやマジで切実。もしくは仁奈と付き合ってるの公表したい」

「それは多方面から恨みを買いそうでちょっと怖いです。
よかったら私がプレゼントするので、指輪買いに行きません?」

「仁奈からのプレゼント?初めてじゃん、楽しみにしとく」


だるいと思った1日だったけど、帰ったらオムライスだったし仁奈が指輪買ってくれるって言ってくれた。
仁奈のおかげで気分が上がったし、食べたオムライスは当然美味かった。
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