Favorite Love~本命は一番近くにいた~
「ちがうよ。わたしは理輝にそんなこと言ってほしくない。」

「七未は大切だよ。いとこだけどそれ以上に妹みたいに思ってるし。けど、七未は身内なんだよ。俺が女と思えるのは結菜だけだから。」

七未…。
ごめん。
悪かったな。

ほんとに何も気づかなかった。

それのせいで、七未も…そして結菜も傷つけてた。

「七未。もうそろそろ自分の身の振り方考えなきゃだろ?実家帰るか、一人暮らしするか。考えろ。」

「理輝…。」

七未はポロポロポロ涙をあふれさせていた。

「わかった。でてくよ。」

七未の荷物は意外とそんなにたくさんあるわけじゃなくて、必要なものだけキャリーバッグにつめこめると、1時間後にはマンションをあとにした。

「今までごめんね。結菜さんにも。ひどいことした。」

七未は出ていくとき、最後に顔を上げていった。

「とりあえず実家もどる。そのあとのことはお父さんと相談する。」

「ああ。がんばれ。」

「理輝もね。幸せになって。結菜さんと。」

「当たり前だよ。」



バタンとしまった扉を見てつぶやいた。

「さ、あとは母さんだ。」


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