Favorite Love~本命は一番近くにいた~


おそるおそるだった。
その日の夜、結菜の部屋のインターホンを押した。

大分長いこと待った。

もう一度押してみた。

けど、やっぱりでてこない。

仕方ない。また出直すか…
そう思ったときにガチャリと玄関が開いた。

「は…い。」

結菜はうつむいたまま…。帰ってきたときの服は着替えてもいなかった。


「七未は帰したよ。実家に。」

「え?」

俺がはっきりそういうと、結菜はさっと顔を上げて俺を見た。

うわっ。結菜。泣いてたんじゃん…。

どうみても泣きはらした顔。
化粧取れて、ひどいことんなってる。

けど…
俺のこと思って泣いてたんだと思うと、どうしようもなくキュンとした。

「ごめん。俺、七未が俺のこと男として見てるとかみじんも思ってなくて…バカだった。」

「うん。」

「そのせいで、結菜んことも、それに七未のことも傷つけてた。ほんとにごめん。」

「うん。」

「七未にはちゃんと、女には見れないってこと話したらわかってくれて、結菜に悪いことしたっていって荷物まとめてさっき出てったよ。」

「そっか…。」

「ほんとごめん。」
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