Favorite Love~本命は一番近くにいた~
すでに席に来ていたデザートを口に入れつつ、さめはじめていたコーヒーを飲む。

最初のときはおいしかったごはんがもうおいしくなくなってる。
食べるときの気持ちでこんなにもごはんの味って変わるんだ…

そしてそのまま、お開きになりそうな感じ…

「今日はすまなかったね。結菜さん。今度の時はなんとか理香子を説得しておくから。本当にすまない。」

お父様はホテルを出たところでしきりに頭を下げられた。

「いいえ。頭をあげてください。大丈夫ですから。」

「わたしのほうこそご馳走様でした。庶民のわたしにはほんとうにおいしかったです。」

「そう言っていただけるとうれしいよ。」

そうこうしているうちにお母さまにタクシー乗り場から呼ばれたお父様は頭を下げながらその場をあとにした。
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