エリート外科医は最愛妻に独占欲を刻みつける
ぼうっとしていると、今渡されたばかりのスマホがまた彼の手で取り上げられた。彼はスマホをすとんと私のバッグの中に落とすと、そのバッグをベッドのサイドテーブルの上に置く。
「大哉さん?」
不意に、私の上半身を抱き寄せたかと思うと、背中を手で支えながらゆっくりとベッドの上に押し倒された。
ぽふん、と背中が柔らかな布団に受け止められる。真上には、私を見下ろす大哉さんの顔があった。
「雅、今日は遅いしもう泊まっていって」
「えっ……」
「本当はもうずっと家にいてほしいくらいだ」
私に覆いかぶさって、彼は私の顔の横に肘をつき手で額にかかる前髪を避ける。指の背で、ゆっくりと肌を撫でるのがくすぐったくて、目を細めた。
「でも、明日は仕事だし」
「朝、車で家に送る」
大哉さんの指が、私の頬で止まる。
――あ、キスだ。
なんとなく、彼のキスのタイミングはわかるくらいにはなってきた。いつも一度、間近で目を合わせるから、それが合図のようになっていた。
私は、恥ずかしくてすぐに瞼を閉じてしまって、それからすぐに唇が優しく重なる。浅く舌を絡ませている間、彼の指が首筋や襟元を羽で触れるように撫でていく。
「ん……っ」
「触れたい、雅」
はあっと吐き出す吐息が熱い。今日、はっきりと自分の気持ちを自覚した。私だって、触れてほしかった。
だから、返事の代わりに彼の背に手を回す。すると、耐えかねたように彼が私の首筋に唇で触れ強く吸い付いた。
「んっ、ん……」
少し痛いくらいに吸われて、歯を立てられる。間違いなく痕が残った。その行為に、私の身体の奥にも官能の熱が灯る。
「あっ、でも、お腹が」
「負担にならないようにする」
そうまで言われては、拒む理由はどこにもない。服の中に入り込む彼の急いた手に、私ももっと触れられたかった。