初対面の男の人とルームシェアリング始めました。
ヒマリヲアイシテル・・・その言葉が私の胸深く貫いた。あったかい気持ちになる。

「あ~あ、私たちの付き合いってなんだったんだろうね、蓮」

奈美さんがため息をつく。蓮くんが何も言わず奈美さんを見つめている。

「僕は・・・奈美といて楽しかったよ」

「・・・もう終わるんだね」

奈美さんが切なげに言う。

「先に出るね・・・さよなら、蓮。会計は、いいよね?」

ああ、と蓮くんがつぶやいて。

「蓮くんもお姉ちゃんも、つきあってたの隠しとくなんてひどいよ」

上目遣いで訴える私の頭をくしゃくしゃってして。

「今は、親友で類友なのが本当だから。葵への想いは消えてる。さっきも言ったように、葵に顔が似てるから好きになったんじゃないよ」

「うん、分かってる・・・」

「僕らもそろそろ家に帰ろうか」

「うん」

私たちがルームシェアリングしている、あの部屋べ。
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