初対面の男の人とルームシェアリング始めました。
「ふぅ・・・大仕事がひとつ終わったね」

2人の部屋に着いて、いたずらっぽく陽葵が言う。

「ああ・・・陽葵には、迷惑かけちゃったな」

蓮は申し訳なさそうに言う。

「ホントだよね・・・?お姉ちゃんに似てるから好きになったんじゃないって」

目に涙を浮かべながら、陽葵が言う。お姉ちゃんの代わりなんて絶対に嫌だ。

「あたりまえだろ?一生懸命な陽葵に惚れたんだ」

と言って、きつく陽葵を抱きしめた蓮。

「あったかいな・・・幸せ」

陽葵がつぶやいた。

蓮が探るように、

「今日から、一緒の部屋で寝れる?」

と陽葵に聞いた。

「それは、だぁ~め!!とりあえずは、ルームメイトの彼氏彼女ね。だって、私たち、キスもまだじゃ・・・」

蓮の唇が陽葵のそれをふさぐ。思いやるような、深い、深いキスだった。

「これでもダメ?」

「1週間!せめて1週間は別々の部屋で。それに、お姉ちゃんたちにも報告しないと」

お姉ちゃん、驚くだろうな。まさか、こんなに早く、蓮くんと私がくっついちゃうなんて。ミラノでの生活はどうだろう。明日にでも連絡してみよう。
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