癒しの君と炎の王 2~炎の王は癒しの娘をさらに溺愛中~
「で、ソフィア様。明日はもう火の国にお戻りになられるということでよろしいですね?」

「何を言ってるの?ロエルの所に行かなくちゃ!」

「ソフィア様こそ何をおっしゃっているのですか?ロエル様を追いかける理由は無くなりましたよね。」

「え?!どういうこと?」

「ですから、魔物討伐も必要ありませんから、ロエル様も怪我をなさることはありませんし。」

「何を言ってるの?一刻も早く、銀狼様が悪い魔物じゃないってロエルに知らせに行かないと!」

「ロエル様は銀狼様を見つけることは出来ないですから、知らせに行く必要はないかと。」

「どうして?!そんなの分からないじゃない。」

「ソフィア様…まさかまだ気づいていらっしゃらないのですか?」

「え?」

すると、アンはすっと肘を伸ばしたまま部屋の隅で寝ているシルバーを指差して、

「銀狼様はここにいます。」

と、静かに言った。

「ん?!…エーッ!!!!」

ソフィアは驚きのあまり、大声を出した。
シルバーは耳をピクピクと動かしたが、目は閉じたままだった。

まさか、ここまで鈍感だったとは…

と、アンは心の中で思った。

「いいですか?ソフィア様。森でのあの状況と、女将の話を総合すると、シルバーさんが銀狼様です。」

「じゃあ、一旦、火の国に戻ってから西の魔女のところに行って、その恋人が、本当に土の国にいるのか、居場所を確認しましょう。それから…。」

と、ソフィアが提案すると、遮るように、

「待ってください。私たちがそこまでする理由はありません。それに、恐らく魔物が目覚めたということは、4国全土に伝わっているかと。放っておいても、恋人の方からシルバーさんに会いに来るでしょう。私たちはこの件から下りるべきです。」


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