癒しの君と炎の王 2~炎の王は癒しの娘をさらに溺愛中~
豪華な食事で、騎士団長にしてみれば、王子と女王と同じ席で食事をすることに、少し引け目を感じていた。
「私も同じ席で…大変恐縮に存じます。」
と、騎士団長が言うと、
「気にするな。貴殿は水の国を代表して協力しに来てくれた。遠慮などいらぬ。」
と、バスク王子が労った。
「有り難きお言葉。ところで、バスク王子、ジャイアントウルフを捕らえた経緯をお教え願いたい。私も自国に報告をせねばなりませんので。」
「ああ、そうだな。ジャイアントウルフが、閉じ込められていた洞窟を崩して出て来たところを、見張りの兵士が毒を塗った矢を足に打ち込んだんだ。しかし、森に逃げられてしまって。で、森に潜んでいたところをロズウェル王が捕まえた、と聞いている。」
「聞いている??お待ちください!!では、本当に捕まえたかどうか、バスク王子の目で捕らえた魔物を確認したわけではないのですか?」
バスク王子は騎士団長の勢いに驚きながら、
「えっ?あ、ああ。しかし、ロズウェル王は信用のおける人間だ。そんな嘘をつくとは思えない。」
「しかし、確認をしなければ…!」
と、騎士団長がバスク王子に詰め寄っていると、
「私が確認した。間違いなくジャイアントウルフを捕らえていた。」
と、ビアンカ女王が口を挟んだ。
「本当でございますか?」
「もちろん。しかも既に手懐けていたぞ。」
「では、その魔物はどのような姿を?」
「人間に化けていた姿しか見ていないが、長い銀髪に青い目をしていた。」
「ほほう…銀髪…。それは魔物の可能性が高い。」
と、騎士団長は納得しながら下を向きニヤリと笑った。