癒しの君と炎の王 2~炎の王は癒しの娘をさらに溺愛中~
数分後

ソフィアを横抱きにしてロエルが玉座の間に戻ってきた。

「ソフィア様!」

ハリスが駆け寄る。

「ソフィア様?一体何が?」

ロエルの腕の中で眠っているソフィアに驚いた。

「眠り薬で眠らされている。」

と、ロエルが言うと、

「そういうことなら。」

と、ベルデがソフィアの側に歩み寄り、魔法の杖でクルっと円を描くと光の粒が現れ、ソフィアの顔に降り注いだ。

すると、ソフィアがゆっくりと目を開けた。

「あれ?私?どうして?」

と言った。

「それは後だ。すぐにアイスを助けてくれ。」

と、ロエルが言った。

「分かったわ。」

とソフィアが大きく頷いて返事をすると、ロエルはソフィアをそっと立たせた。

ソフィアはシルバーに抱かれているアイスの側に駆け寄り、シルバーにアイスから離れるように指示した。

そして、膝をつき、両手を握りしめるように合わせ、

「天に御座します光の神よ。我に癒しの力を与えたまえ。」

と唱えると、ソフィアの手に光の玉が現れた。ソフィアはそっとその光の玉をアイスの胸に置いた。すると、その光の玉はアイスの身体に入り、光はまるでアイスの全身を包み込むように広がって行った。

そしてしばらくすると、光っていた光が傷と共に消えていった。

その光景を皆、固唾を飲んで見守った。

アイスがゆっくりと目を開けた。

「アイスッ!」

シルバーはアイスの名前を呼ぶと、アイスをしっかりと抱きしめた。
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