王宮女官リリィ外伝〜あの子はだあれ?


現れた40歳ほどの金髪に白髪が混じり始めた壮年の男性は、ドン・ミロッテと呼ばれるやり手の商人。


世界中で手広く商売をする国際的な商人だ。


ただ、会社は部下に任せて自身は放浪に近い生活を送り、常に商売のタネを探していると噂される。


すると、この土地に来たのはそういった理由だろうか?


「大したものはありませんが、どうぞこちらを召し上がってください」


母親は緊張の面もちで木皿に盛ったパンプキンライスをミロッテに渡す。


「やあ、これはうまそうだ。ちょうど腹が空いてたんですよ」


ミロッテは木匙を受け取り、パンプキンライスにそれをつける。


「では、いただきます」


メイフュとクロロル以外は皆ドキドキしながら、ミロッテがパンプキンライスを口に運ぶ様を見つめた。


そして。


ミロッテはしばらく口をもぐもぐと動かして。


「これはうまい!」

と叫んだ。


母親の方に目を向け、勢いよく話し出す。


「実は、私はパンプキンライスが何よりも好きでね。
世界中のいろんなパンプキンライスを食べ歩いたが、これほど美味いものを食べたことはない」

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