婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
「平民が聖女だなんて、無理に決まってるのにばっかみたい」
「王太子様に声をかけられるなんて……どんな色目を使ったのかしら」
おぼろげな過去の記憶。いつ、誰に言われた台詞だったろうか……。
額にひやりとしたものが触れた感触でオディーリアは目を覚ました。
「もう起きたのか? 一時間ほどしか寝てないぞ」
ひんやりと、心地よいものの正体はレナートの手の平だった。
「えっと……なにを……」
「あぁ、なんかうなされてたから。ナルエフでは、こうして手のひらを当てると悪夢を吸い取ることができるっていう伝承があるんだ」
「悪夢……」
「覚えてないか?」
「夢は……見ていたような気がします。ずっと昔の夢です」
レナートはオディーリアの額の汗を拭ってやりながら、言った。
「そりゃ、あれだな。ホームシックってやつだ。帰りたいか? ロンバルに」
オディーリアは少し考えてから、首を振った。
「王太子様に声をかけられるなんて……どんな色目を使ったのかしら」
おぼろげな過去の記憶。いつ、誰に言われた台詞だったろうか……。
額にひやりとしたものが触れた感触でオディーリアは目を覚ました。
「もう起きたのか? 一時間ほどしか寝てないぞ」
ひんやりと、心地よいものの正体はレナートの手の平だった。
「えっと……なにを……」
「あぁ、なんかうなされてたから。ナルエフでは、こうして手のひらを当てると悪夢を吸い取ることができるっていう伝承があるんだ」
「悪夢……」
「覚えてないか?」
「夢は……見ていたような気がします。ずっと昔の夢です」
レナートはオディーリアの額の汗を拭ってやりながら、言った。
「そりゃ、あれだな。ホームシックってやつだ。帰りたいか? ロンバルに」
オディーリアは少し考えてから、首を振った。