婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
「くぁ~」
レナートは事務仕事の手を止め、大きなあくびとともにぐっと伸びをした。すっかり夜も更け、普段から夜更し気味のレナートの瞼もさすがに重くなってきていた。
「寝るか」
わずかに残っている書類から目を背け、そうつぶやいた。きりのいいところまで……そう思っていると、いつまでたってもきりがつかない。仕事とはそんなものだ。
ガウンを脱ぎ捨て、広々としたベッドに身体を預けた。
静かな部屋にひとりでいると、いつも以上に感覚が研ぎ澄まされる。部屋の前の廊下に、誰かがいる。その気配を察して、レナートは素早く身体を起こした。
その人物は、レナートの部屋の扉の前にじっととどまっている。
「誰だ?」
レナートは短く呼びかけた。城の警備は信頼のおける兵達に任せているから、おかしな者が紛れこむことはないだろう。だが、目的のわからぬ訪問者は不気味だ。
「えっ…あっ…」
細く、かすれた声だった。ノックもしないうちから声をかけられ、逆に驚いているのだろう。
「なんだ、オディーリアか」
レナートは安心して扉を開けた。夜着姿の彼女が所在なさげに、そこに立っていた。
レナートは事務仕事の手を止め、大きなあくびとともにぐっと伸びをした。すっかり夜も更け、普段から夜更し気味のレナートの瞼もさすがに重くなってきていた。
「寝るか」
わずかに残っている書類から目を背け、そうつぶやいた。きりのいいところまで……そう思っていると、いつまでたってもきりがつかない。仕事とはそんなものだ。
ガウンを脱ぎ捨て、広々としたベッドに身体を預けた。
静かな部屋にひとりでいると、いつも以上に感覚が研ぎ澄まされる。部屋の前の廊下に、誰かがいる。その気配を察して、レナートは素早く身体を起こした。
その人物は、レナートの部屋の扉の前にじっととどまっている。
「誰だ?」
レナートは短く呼びかけた。城の警備は信頼のおける兵達に任せているから、おかしな者が紛れこむことはないだろう。だが、目的のわからぬ訪問者は不気味だ。
「えっ…あっ…」
細く、かすれた声だった。ノックもしないうちから声をかけられ、逆に驚いているのだろう。
「なんだ、オディーリアか」
レナートは安心して扉を開けた。夜着姿の彼女が所在なさげに、そこに立っていた。