婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
キスを拒まれたことなんて、彼の人生で初めての経験だった。
「クロエもマイトもレナートも、どうしてすぐそういう発想になるんですか?」
オディーリアはほんの少し頬を染めて、唇を尖らせた。一度スイッチの入ったレナートには、そういう顔は男を煽っているようにしか見えないのだが……おそらく彼女は無自覚なのだろう。
レナートは彼女には聞こえないよう、こっそりと息を吐く。
「そういう発想もなにも、さっきのお前の発言はそうとしか取れないだろうが」
「そんなことはありません。側室……妻の責務は夫を喜ばせることでしょう?」
「だから、悦ばせてくれるんだろう」
レナートは彼女をからかうように、小さな耳朶を優しく食む。
「ひゃあ」
耳を責められることに慣れていないのか、彼女はかわいらしい声をあげた。首筋まで赤く染まっている。オディーリアは嘆いていたが、レナートは彼女のかすれた声がとても好みだった。
くっくっと笑いながら彼女の顔をのぞきこむと、満天の星がきらめく美しい夜空のような瞳がレナートをきっと睨みつけている。
「わかった、わかった。夜這いじゃないんだな。じゃ、なにをしてくれるんだ?」
レナートは純粋に疑問だった。こんな夜更けにわざわざ訪ねてきて、なにをするつもりなのだろうか。彼女の思考回路はレナートとはあまりにもかけ離れているので、予測不能で面白い。
「クロエもマイトもレナートも、どうしてすぐそういう発想になるんですか?」
オディーリアはほんの少し頬を染めて、唇を尖らせた。一度スイッチの入ったレナートには、そういう顔は男を煽っているようにしか見えないのだが……おそらく彼女は無自覚なのだろう。
レナートは彼女には聞こえないよう、こっそりと息を吐く。
「そういう発想もなにも、さっきのお前の発言はそうとしか取れないだろうが」
「そんなことはありません。側室……妻の責務は夫を喜ばせることでしょう?」
「だから、悦ばせてくれるんだろう」
レナートは彼女をからかうように、小さな耳朶を優しく食む。
「ひゃあ」
耳を責められることに慣れていないのか、彼女はかわいらしい声をあげた。首筋まで赤く染まっている。オディーリアは嘆いていたが、レナートは彼女のかすれた声がとても好みだった。
くっくっと笑いながら彼女の顔をのぞきこむと、満天の星がきらめく美しい夜空のような瞳がレナートをきっと睨みつけている。
「わかった、わかった。夜這いじゃないんだな。じゃ、なにをしてくれるんだ?」
レナートは純粋に疑問だった。こんな夜更けにわざわざ訪ねてきて、なにをするつもりなのだろうか。彼女の思考回路はレナートとはあまりにもかけ離れているので、予測不能で面白い。