婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
クロエのおかげで、まるで物見遊山にでも行くかのような和やかなムードでレナートの軍は城を出た。向かう先はカシュガルとの国境地帯であるビナ鉱山だ。
良質な銀が採掘される鉱山で、ここの利権を巡ってナルエフとカシュガルは、これまでも小規模な小競り合いを繰り返してきた。それがとうとう戦争にまで発展してしまったのだ。
冷たい風が、馬を駆るオディーリアの肌をさす。
(……雪の季節になる前に終わればいいのに)
おそらく難しいだろうとわかっていたが、祈らずにはいられない。寒くなればなるほど、戦死者は増える。
「疲れたか?」
「いえ、大丈夫ですが」
「怖い顔してる」
「えっ……」
「疲れてないなら、笑っていろ」
レナートに言われ、オディーリアは口角をあげ笑顔を作ろうとしたがなんだかうまくいかない。
良質な銀が採掘される鉱山で、ここの利権を巡ってナルエフとカシュガルは、これまでも小規模な小競り合いを繰り返してきた。それがとうとう戦争にまで発展してしまったのだ。
冷たい風が、馬を駆るオディーリアの肌をさす。
(……雪の季節になる前に終わればいいのに)
おそらく難しいだろうとわかっていたが、祈らずにはいられない。寒くなればなるほど、戦死者は増える。
「疲れたか?」
「いえ、大丈夫ですが」
「怖い顔してる」
「えっ……」
「疲れてないなら、笑っていろ」
レナートに言われ、オディーリアは口角をあげ笑顔を作ろうとしたがなんだかうまくいかない。