婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
【番外編 おかしな女】
「油断した……」
レナート・ドゥーエ将軍率いる、ナルエフ軍の第一隊に所属するアスランは負傷した右脚の腱をおさえ、ちっと舌打ちした。
「申し訳ありません、マイト隊長」
アスランは自身の上官であるマイトに頭を下げた。
自分よりふたつも年下かつ、ぱっと見は軟弱そうな外見の彼を初めて見たときは「家柄だけで成り上がったのだろうな」と思った。
が、剣を合わせてみて、それが大きな勘違いであったことを知った。彼ほどの剣の天才には、これまで会ったことがなかったし、これから先にもおそらくないだろうと思っている。
それ以降、アスランは彼の剣を存分に生かすことを自分の使命と心得ていた。
「三日で治してきてね、アスラン。君が盾になってくれないと、僕の攻撃力は半減しちゃうよ」
盾になれ。とは、ひどい言い草とも取れるが、アスランにとってはこれ以上に嬉しい言葉はなかった。自分の助力で、この天才がその能力をフルに発揮できると言ってくれているのだから。
「はいっ。二日で戻って参ります」
「油断した……」
レナート・ドゥーエ将軍率いる、ナルエフ軍の第一隊に所属するアスランは負傷した右脚の腱をおさえ、ちっと舌打ちした。
「申し訳ありません、マイト隊長」
アスランは自身の上官であるマイトに頭を下げた。
自分よりふたつも年下かつ、ぱっと見は軟弱そうな外見の彼を初めて見たときは「家柄だけで成り上がったのだろうな」と思った。
が、剣を合わせてみて、それが大きな勘違いであったことを知った。彼ほどの剣の天才には、これまで会ったことがなかったし、これから先にもおそらくないだろうと思っている。
それ以降、アスランは彼の剣を存分に生かすことを自分の使命と心得ていた。
「三日で治してきてね、アスラン。君が盾になってくれないと、僕の攻撃力は半減しちゃうよ」
盾になれ。とは、ひどい言い草とも取れるが、アスランにとってはこれ以上に嬉しい言葉はなかった。自分の助力で、この天才がその能力をフルに発揮できると言ってくれているのだから。
「はいっ。二日で戻って参ります」