婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
夜中から朝へと向かう、まだ日も昇らぬ時間にレナートはふと目を覚ました。目の前には、伏せられた長い睫毛と甘い果実のような唇がある。すぅすぅという規則正しい寝息は、もうすっかり耳に馴染んだものだ。
離れ難い。いつからか、朝が来る度にそう思うようになった。
彼女と出会ってから、短くはない月日が経った。
ロンバルの王子があんまり腑抜けだから、少し遊んでやるかと、そう思っただけだったのに。敵国から来た女に、こんな感情を抱くようになるとは自分でも想像もしていなかったことだ。
オディーリアはとても美しい女だ。だが、自分は女の美醜にはさほど関心がなかった。美醜なんて所詮は面の皮一枚の話だ。美しさに目が眩んだわけではない。
離れ難い。いつからか、朝が来る度にそう思うようになった。
彼女と出会ってから、短くはない月日が経った。
ロンバルの王子があんまり腑抜けだから、少し遊んでやるかと、そう思っただけだったのに。敵国から来た女に、こんな感情を抱くようになるとは自分でも想像もしていなかったことだ。
オディーリアはとても美しい女だ。だが、自分は女の美醜にはさほど関心がなかった。美醜なんて所詮は面の皮一枚の話だ。美しさに目が眩んだわけではない。