もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「一番片付けなければならない仕事に、今、手をつけているのだが?」

 イーサンはエリックからマリーに視線を移し、それから諦めたように言う。

「迅速な対応をお願い致します」

 頭を下げ、部屋を出て行くイーサンの行動を不可解に思いながら、エリックに質問を向ける。

「一番片付けなければならないのは、私の所在ですか?」

 再び聖獣の世話係として城に滞在する手筈が整えられているとケイトからは聞いたけれど、それでは済まされない重大な問題が隠れているのだとしたら。

 王政の仕事を後回しにしてまでも、終わらせなければならない仕事で、ここにいるというのは、マリーに関わるなにかのはずだ。

「マリーの所在か。まあ遠からずだな」

 やはり厄介者なのだろうなと、憶測する。

 しかしエリックはそんな考えを吹き飛ばす。
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